石川 淳

Profile
1966年 神奈川県湘南地方生まれ
1990年 東京理科大学工学部建築学科卒業
1990年 建築家早川邦彦氏に師事
1993年 インターデザインアソシエイツに参加
2002年 石川淳建築設計事務所設立
2009年〜13年 東京理科大学工学部二部建築学科非常勤講師
2010年 (株)石川淳建築設計事務所として法人化

受賞・雑誌掲載

2002年 処女作で第13回TH大賞を受賞
2020年  グッドデザイン賞受賞
2021年  iF賞(ドイツ)受賞

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渡辺篤史の建もの探訪で15作品が放送
日本テレビ「スッキリ」で2作品が放送
朝日新聞、新建築、ニューハウス、Lives、BRIO、Grazia、住まいの設計、Memo、Pen、エスクァイア日本版、MONOマガジン、狭小住宅、犬と住む家、MONITOR(ロシア雑誌)、area(イタリア雑誌)、B-1(タイ雑誌) 他多数

コンセプト

性能やコストや環境といったキーワードが溢れていますが、それらを満たすのは住宅としては当然の事です。
そんなことよりも、好きなデザインの洋服を着ると素敵な気分になるように、素敵なデザインの家で暮らす生活はとても楽しく豊かな気持ちになるものです。そのような住宅を作りたいと考えています。

作品集

所在地 :東京都武蔵野市
構造 :木造2階建
家族構成:夫婦
敷地面積:122.19㎡
延床面積:95.34㎡

施主ご夫婦のご希望はミニマルな切妻デザインの家を作る事。室内の構成は、1階に吹抜のあるリビングを置き、そこに階段を配置して2階に寝室を作るという明確なイメージをお持ちで、リビング前には大きな開口を設けて道路との間を庭にして、開放的な家にしてほしいとの事。そして、タイトルにもある「レコード」の収納ができる壁面収納をつくる夢をお持ちでした。

施主ご夫婦のご希望と高さ制限とデザイン的直感から切妻屋根の勾配を決め、庭に大きな開口を持つファサードを作り、玄関前にはポーチを設ける事でリビングに守られ感を少し作る事にしました。リビングの壁面はご希望の「レコード棚」を全面に設け、その裏側にその他の生活用品を収納出来る納戸を設けています。仕上げは白を基調にしながら、昔の小学校のようなパーケットフローリングを用いたり、茶色の着色で棚や玄関ドアを仕上げて、「昭和」を感じさせるテイストに仕上げました。
所在地 :静岡県富士市
構造 :木造2階建
家族構成:夫婦+子供2人
敷地面積:299.45㎡
延床面積:112.10㎡

施主の希望は南道路の対岸にある公共施設からの視線を遮断した「中庭のある平屋の家にしたい」というものでした。設計上の大きな課題は、工事費の高い「中庭」と「平屋」の両立です。

まず、建物の配置をL型にして庭の2辺を建物で囲い込み、さらに残り2辺に木塀を巡らす事により割安な塀工事によって中庭を作り出しました。木塀は縦スノコ状に隙間を取り通風を確保し、また黒のオイルステイン塗装をほどこし建物の外観デザインの特徴にもしています。

平屋のご希望については、「大屋根の平屋の家」に見えるようにして、屋根裏部屋を活用しています。これにより、平屋のコスト増の原因「基礎工事面積の増・屋根面積の増・外壁面積の増」を防ぎました。
タイトルの「平屋デザインの家」は「法令的には2階建てとしてコストを押さえつつ、平屋のようなデザインを実現した」という意味が込められています。
所在地 :東京都中野区
構造 :木造2階建
家族構成:3世帯
敷地面積:578.16㎡
延床面積:329.50㎡

外観の特徴は22mという長い接道巾に沿って建てた塀で、道路対岸にある公共施設からの視線を遮断するために役立っています。又、個室やサニタリーの窓と塀との間が光庭となっていて採光通風に役立っています。

デザイン的には、粗雑になりやすい車庫シャッターと人道用門扉を統一したディテールで処理し、シンプルでミニマルな印象としました。建物本体の外観についてですが道路側は横長のボリュームに対応するため2階に横連窓を採用しています。
階段室、リビング、サニタリー、個室の窓を一本のラインで処理して統一感を持たせています。
庭側については1,2階ともリビング部分の窓を中央FIX窓、左右を引き戸とする事で視界の抜けを獲得し、開放感のあるリビングダイニングとしています。